1. 持込検品とは?
持込検品の定義
持込検品とは、メーカーや商社が工場から出荷する商品を第三者検品場へ持ち込み、専門スタッフと専用設備を用いて検品・検針・梱包まで行うサービスです。工場内検査に比べ、より客観的で信頼性の高い品質保証手段となり、特に日本企業や国際ブランドにおいて不可欠なプロセスです。
持込検品が求められる背景
海外生産の拡大に伴い、工場任せの検品では基準のズレや品質リスクが高まります。ブランド品やライセンス製品では特に「不良ゼロ」を求められるため、持込検品の需要が年々高まっています。
- 海外生産の拡大により、工場任せでは品質基準のブレや不良リスクが高まる
- ブランド・ライセンス製品は不良ゼロが要求され、検品代行の重要性が増加
- サプライチェーン全体での品質管理強化のニーズが増大
適用される製品と業界
- アパレル・雑貨:縫製不良、汚れ、色むら確認
- 玩具・ベビー用品:安全基準適合のチェック
- 家電・精密機器:外観傷、部品欠落の確認
- 食品・包装資材:ラベル表示、包装状態確認
2. 持込検品の方法と種類
全数検品
全ての製品を検査。高級品やライセンス品で採用され、不良品を徹底排除可能。
抜取検品
統計的手法でロットの一部を抽出し品質を推定。大量生産品の効率的な品質管理に適する。
流通加工を伴う検品
検品と同時にライセンスシール貼付、アソート作業、包装・バンニングまで対応。物流効率を向上させ、出荷前の作業工数を削減。
3. 持込検品のプロセス
入荷・受付
商品搬入後、入荷確認とロット登録を実施。
検品作業
外観、数量、仕様をチェック。不良品は分類し即報告。
検針・X線検査
HASHIMA製検針機やダブルセンサーX線機で異物混入を検査。
包装・梱包・バンニング
輸出対応可能な梱包・コンテナ積載まで一貫対応。
検品日報の提出
翌営業日に詳細レポートを提出。Email、Wechat、Skypeで即時共有可能。
4. 持込検品のメリットと課題
メリット
- 品質保証:日本式基準で厳格検査
- 一貫対応:入荷からバンニングまでワンストップ
- 効率化:社内負担を軽減し、出荷リードタイムを短縮
- 柔軟性:出張検品との併用で、工場や倉庫での検品も可能
課題と注意点
- コスト:全数検品は高額になりやすい
- 納期:輸送+検品でリードタイムが延びる場合がある
- 基準共有:事前に検品基準を合意することが必須
5. 検品拠点の事例紹介
ヨシダ検品株式会社の事業概要と持込検品の特徴
ヨシダ検品株式会社はHQTSグループの一員として、日本式管理方式に基づく第三者検査会社です。1995年の創立以来、設計確認・原材料検査・各工程検品・立会検査・工場監査・認証審査・物流サポートまで、サプライチェーン全体をカバーする一貫品質管理サービスを提供しています。
弊社の中核サービスである持込検品は、メーカーや商社が工場から出荷した商品を直接検品場に持ち込み、専門スタッフと設備を用いて客観的かつ精密に検査する方法です。高級品やライセンス製品、海外生産品の「不良ゼロ」を実現するために最適です。
アパレル・雑貨・生活用品向け持込検品
対象商品:アパレル、靴、バッグ、帽子、寝具、インテリア用品、文房具、アウトドア用品、家庭雑貨など
サービス内容:持込検品+コンベア検針、または持込検品+X線検針/ライセンスシール貼付、アソート作業、包装・梱包・バンニング/出張検品で工場ラインの確認、修理・再検品
特徴:不良品の早期発見と改善指導、効率化と品質向上を同時に実現
電子製品・精密機器向け持込検品
対象商品:小型家電、各種時計、照明機器、PC周辺機器、スマホ関連製品
サービス内容:持込検品・機能テスト・外観検査/出張検品で生産初期品や量産品の安定性確認/コンテナ積込立会い、輸出前検品
特徴:品質基準の徹底、機能確認と外観検査を同時に実施
工業用品・自動車部品向け持込検品
対象商品:自動車部品、金属プレス製品、機械工具、建築金属用品など
サービス内容:工場監査・生産工程管理・PPAP管理/出荷前検品、組立精度確認、安全性検査/試験工程監督(衝撃・湾曲テストなど)
特徴:精密工程管理による不良低減、安全性・信頼性向上
医療器械・医療用品向け持込検品
対象商品:医療機器、医療工具、介護用品
サービス内容:持込検品・動作機能確認・外観検査/出張検品で工場の生産状況・環境衛生管理確認
特徴:厳格な衛生基準と安全性確認に対応
食品・食品資材向け持込検品
対象商品:畜産食品、加工食品、水産食品、農産食品、飲料、包装容器
サービス内容:工場・店舗監査、初期・中期・出荷前検品/感官検査、重量・温度・糖分・塩分・色差検査/コンテナ積込立会い
特徴:国際規格・ISO・HACCP基準に準拠し、安全安心を確保
検品拠点の紹介
上海嘉定検品場:2012年設立、従業員60名、日産32,000点検品可能
福建晋江検品場:2014年設立、従業員50名、日産25,000点検品可能、BANDAI COC認証取得
東莞・ベトナム拠点:建設中、今後は広域対応予定
関連サービス:COC認証とは →
6. 検品精度を高めるポイント
日本式管理方式の強み
整理整頓、標準化、記録重視。顧客への信頼度向上。
コミュニケーション体制
WechatやSkypeで即時連絡。検品異常や修正指示を迅速に共有。
外部検品会社の活用
社内でカバーできない量や特殊要件を補完。効率と品質の両立を実現。
7. まとめ
持込検品は製品品質を確実に担保し、ブランド価値を守るための重要なプロセスです。信頼できる第三者検品会社を活用し、上海・福建の既存拠点や今後の東莞・ベトナム拠点を組み合わせることで、検品から検針、流通加工、バンニングまで一貫対応が可能です。さらに出張検品を組み合わせれば、工場や倉庫での柔軟な検品も実現できます。
関連サービス:持込検品はこちら →
関連サービス:出張検品はこちら →


